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鋼の錬金術師 BROTHERHOOD(2009)レビュー — 完成型バトルファンタジーの基準となった作品 シリーズ ポスター

鋼の錬金術師 BROTHERHOOD (2009)

完成型バトルファンタジーの基準となった作品

★★★★★ ★★★★★ 5.0

by 10days1movie · 公開 2026-06-08

区分 シリーズ
監督 入江泰浩
出演 朴璐美, 釘宮理恵, 三木眞一郎, 折笠富美子, 高本めぐみ
公開 2009
ジャンル アニメーション, アクション, ファンタジー, ドラマ
上映時間 25分

アニメファンなら一度は耳にしたことがある名前、鋼の錬金術師 BROTHERHOOD。長年にわたり世界中のアニメファンから最高峰の一つとして挙げられてきたこの作品は、多くの人がバトルファンタジージャンルのアニメの基準点として挙げる。全64話、2009年4月放映開始。★5.0。長期間最上位に立つだけの資格がある作品だ。

どんな作品か — 原作を最後まで忠実に辿った物語

エドワード・エルリックとアルフォンス・エルリックの兄弟は死んだ母を蘇らせようと人体錬成を試みて失敗し、それぞれ身体の一部と身体全体を失う。二人の兄弟は失ったものを取り戻すべく賢者の石を探しに旅立つ。ブラザーフッドは2003年のアニメと同じ原作から出発するが、今回は荒川弘の原作漫画を最初から最後まで忠実に辿る。国家錬金術師制度の裏側、イシュバル戦争の真実、賢者の石をめぐる陰謀、ホムンクルスの正体まで、原作の壮大な物語をすべて収録した。

ブラザーフッドが2003年版と最も大きく異なる点は規模だ。世界観がはるかに広く、登場人物が多く、物語がより緻密に連結されている。前半10話は原作ファンへのダイジェストのように進むため、この作品を初めて観る視聴者にはやや速く感じられるかもしれない。

エドワードと敵が激突するエネルギー溢れる戦闘シーン、鋼の錬金術師BROTHERHOODスチール

演出 — 64話を引っ張る明るいリズム感

入江泰浩の演出は明るくてスピーディーだ。2003年版の重い雰囲気とは異なり、ブラザーフッドは前半にコメディや軽いシーンを積極的に配置しながらリズムを調節する。このテンポ感が64話という長い尺を飽きさせない核心だ。後半になるほど物語が締まって緊張感が高まり、クライマックスでは複数の戦線が同時に進行する構成が圧倒的なスケールを生み出す。

朴璐美が演じるエドワードはこの作品の顔だ。大げさで騒がしいが、肝心な場面では真っ先に飛び出すキャラクターを2003年版に続いて再び担当し、より成熟したバージョンとして完成させた。ロイ・マスタング役の三木眞一郎、ホークアイ役の折笠富美子も各キャラクターの重みを正確に捉えている。

作品が語るもの — 人間とは何かという問い

ブラザーフッドのテーマは「人間とは何か」に収束する。鋼鉄の鎧の中に魂だけが残ったアルフォンスは自分が本当に人間かどうかを絶えず疑い、エドワードは人体錬成という禁忌を犯した罪悪感を抱えながら走り続ける。ホムンクルスたちは人間の罪悪と弱点をそれぞれ体現した存在たちで、彼らとの対決は単純なバトルではなく、人間が自らの内面と戦う構造を持つ。

等価交換の法則もブラザーフッドでより深く掘り下げられる。原作の結論はこの法則に対する一つの答えを提示しており、この結論が満足できて感情的にも完結感を与えるという点が作品の大きな強みだ。

廃墟となった崖の前に並んで座るエドワードとアルフォンスの兄弟、鋼の錬金術師BROTHERHOODスチール

評価とレビュー

IMDbでは10点満点中9.1点で、約23万票が集まった最上位圏のアニメだ。世界中のアニメファンコミュニティでジャンルの代表作として継続的に言及される作品でもある。バトルファンタジーの入門作としても、ジャンルの経験者にも一貫して薦められるという稀な位置にある。

電車の窓越しに風景を眺めながら余裕のある表情を見せるエドワード・エルリック、鋼の錬金術師BROTHERHOODスチール

総評

64話シリーズをすべて観終えて空虚さを感じる作品は多くない。ブラザーフッドはその稀なケースのひとつだ。壮大な世界観と多くのキャラクターを最後まできれいにまとめ、各キャラクターに意味のある結末を与えている。完成度の高いバトルファンタジーを探しているなら、この作品が合っている。

こんな方におすすめ

  • バトルファンタジージャンルのアニメを初めて始める方
  • 壮大な世界観と多くのキャラクターが一つの結末へと収束する構成が好きな方
  • 2003年版を観た後に原作の結末が気になる方
  • 長いシリーズを完走した後に強い余韻を求めている方

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